こんにちは!
当ブログの記事に興味を持っていただきありがとうございます。
将来の目標は水族館館長とアクアリウムを拡げること!めだかです!
館長目指して今日もガンガンアウトプットしていくので、水族館について学んでいきましょう!
今回のテーマは「飼育員は水槽の水のどんなところに気を付けているのか」です。
この記事を読めば水の生き物を飼育する上では重要な水質の基礎的な知識が身につきます。
ペットで観賞魚を飼い始めたけど、なかなか難しいという方のヒントになるかもしれません。
前回の記事と関連した記事なのでこちらも見ていただけるとより、理解が深まります!
https://medakaaquariumblog.com/177
前回に続き、一緒に学んでいきましょう!
飼育員が飼育水で注意するところ
まず結論からお話しすると、飼育員が生物を飼育するときには、
1.水温
2.水質
に気を付けて観察しています。
前提として世界中ありとあらゆる環境がある中で、すべての生物に適した水などありません。(あったら教えてください!)
異なる環境で育った多種多様な生物を集約し、展示している水族館。そこに全く同じ水を水槽に入れるとしたら、きっと皆さんが見る水槽展示はもっと寂しいものになるでしょう。
より多くの水生生物を来てくれたお客さんに見て、知って、学んでいただくために生きる土台である飼育水にはしっかり目を配りましょう。
では、早速それぞれ詳しく見ていきましょう!
1.水温
まず、第一に確認するのは、水温です。
飼育する生物に適した温度帯の範囲内に飼育水の温度がなっているかが大事です。
暖かい海にいたのに、いきなり極寒の水の中に放り込まれたら、体調を悪くするのは私たちでもそうですね。
水槽内ではその生物にあった温度を事前に把握していなければなりません。
そして、もしその温度が大きくづれていた場合は直ちに飼育員が対応しなければなりません。
対応としては、
・冷やす(クーラーや新しい冷たい水を混ぜる)
・温める(ヒーターや新しい暖かい水を混ぜる)
どちらかになります。
水槽の水温を確認する方法として、
・飼育員が各水槽を水温計で直接測定する
・バックヤードにある水槽の管理機器から間接的に確認する
方法があります。
直接測る場合は、水槽を測ってまわるのが大変ですが、正確な温度を知ることができます。
逆に管理機器から見る場合、一度に複数の水槽の温度を見ることができますが、反映の誤差などで必ずしも正確ではない場合があります。
2.水質
次に水質について解説していきます。
水質についてもう少し解説すると、水族館で考える水質は、
・塩分濃度
・PH(水素イオン濃度)
・アンモニア濃度(アンモニア、亜硝酸、硝酸濃度)
・DO(溶存酸素量)
・硬度、軟度
・金属イオン濃度
・カルシウム濃度
などが代表的です。
うげーってなりますよね、こんなにあると。( 一一)
なので今回は私が特に知ってほしい、PHとアンモニア、亜硝酸、硝酸濃度を解説します。
まずPHとはざっくりいうと、その液体が酸性かアルカリ性(塩基性)かです。
引用:brgsx氏作成 PHスケールの教育ポスター
https://jp.freepik.com/free-vector/an-education-poster-of-ph-scale_2451317.htm#page=1&query=ph&position=0
水中が生活圏の生物、特に淡水性の熱帯魚などは弱い酸性を好むものもいれば、弱いアルカリ性を好む種も存在します。
なので、水温と同様に飼育する際はその生物がどのような環境で生活しているのか知るのが重要です。
測定の方法としては、手ごろなものだとリトマス試験紙があります。
水族館ではPH測定器という、PHを測定してくれる便利な機械を設置しているところもあります。(うちにはありませんが(´;ω;`))
【余談】
因みに、海洋のPHは海の表面で、PHは約8.1となっており、水深が増すほど下がります(水深1000mで約7.4)。
理由として、深海は死骸などの有機物がバクテリア(最近)などの分解により、酸素が消費され、炭酸イオンと呼ばれる酸性塩が増加することがあります。
また、近年は温暖化により、二酸化炭素濃度が海水にも溶け込むことで海水のアルカリ性が弱まっています。
次にアンモニア濃度についてみていきましょう。
アンモニアと聞けば、つい鼻をつまんでしまうほどの刺激臭を思い浮かべる方も多いと思います。身近なものでは多くの生物の尿にも含まれています。
更にアンモニアは水中内では特に有害な物質で知られています。
ですので、陸上の生物と同様に尿を排出する水生生物の水槽内での飼育には特に気を付けなければなりません。
水族館ではアンモニアに対して濾過(ろか)という方法で対処しています。
濾過は水の汚れる原因を取り除く方法です。
濾過で皆さんでお馴染みなのは、
こんな感じの理科の実験器具だと思います。
濾過にも種類があり、
上の画像のような紙で汚れを物理的にとる物理濾過、
水中に生息するバクテリア(細菌)が有害な物質を取り除く生物濾過などがあります。
濾過の詳しい解説は次回以降に紹介したいと思いますので、今はこういうのがあるんだと思っていただいてOKです。
引用:喜多方市水道課HP
http://www.kitakata-suidou.jp/kids/handicraft.php
まとめ
今回は魚の健康を左右する飼育水について気を付けていることを紹介しました。
1つ目は水温で、飼育する生物に適した温度に気を配る
2つ目が水質で、特にアンモニア濃度が高くなると危険であることでした。
そして重要なのがこれらの記録を毎日または定期的にデータとして蓄積することで、何か水槽で異常があった時、原因が何かを調べるヒントにすることです。
問題が起こった時は飼育員が原因を究明しないといけませんが、判断するための材料は膨大です。その判断の選択肢を減らし、原因をいち早く突き止めるのに、日々の記録は大事なのです。
次回は水族館は水をどこから入手しているのか解説していきたいと思います。
https://medakaaquariumblog.com/219
次回も水族館について解説していきたいと思うのでまだまだ学びたいと思った方はぜひまた遊びに来てください!
それではまたのご来館をお待ちしております!
ありがとうございました!