こんにちは!水族館飼育員でブログの管理人めだかです!
今日も水族館について解説していきます!
今日のテーマはこちら!
学校の勉強は水族館の仕事に役立つのか?
誰しも一度は考えるこの問題を今回、自分なりの考えで解説していきます!
学んだ知識を仕事で活かそうとする心もちが大切
実際数学の公式とか偉人の名前…学校の勉強なんて役立つの?
飼育員になりたいけど将来使わないことに必死になれないな
こんな感じで将来の夢は決まっているけど、イマイチ目の前の勉強に身が入らない…なんて方はぜひ見ていってください!
実際に役立っているか、現役飼育員の管理人目線の感想もお話しします!
それでは行ってみましょう!
学校の勉強は仕事に役立つ?
めだかも学生の頃、実際の飼育員や学校のOBなどに話を聞いていました。
なんでも役立つから勉強した方がいいよ!
同時に当時のめだかはこんなことも思ってました。
具体的にどんなことがどんなふうに役立つんだろ?
聞いてみても、色々なことに役立つということだけではっきりこう!という答えは得られませんでした。
勉強した方が良いのは分かります。
ただ、どんなことに役立つのかイメージが出来ないのでイマイチ腑に落ちませんでした。
そこで実際に飼育員になった管理人が、具体的にどんなことを役立てているのかお伝えしたいと思います!
学んだ科目は実際に役立ってるか?
では、ゴリゴリの主観ではありますが、学校で習う教科が実際に役立っているか紹介します!
今回は大学や専門学校の分野の専門的なことを学べる学校ではなく、みなさんが中高で習った国語や数学などの科目を解説します。
見返すと管理人の得意科目が重点的に紹介されていますが、ご了承ください
国語
他の教科にも言えますが、習ったことでも使わないとどんどん忘れます。
管理人、漢文は得意でしたが今はレ点ぐらいしか覚えてません。
最近はスマホで検索できるので習った漢字も忘れているのが現状です(笑)
仕事では意外に文章を考える、書く、話すことは多いです。
なので、相手に情報を伝える力、相手の情報を読み取る力を意識しましょう。
語彙力・表現力 | 場所や人によって伝えたい言葉を装飾する |
---|---|
読解力・洞察力 | 相手が伝えたいことは何か、何が問題かを見つける |
要約力・文章構成力 | 自分の考えを端的に分かりやすく出力する |
料理に例えると、
食材の中から必要なものは何か見つける(読解力・洞察力)
量や味を考え的確に調理(要約力・文章構成力)
キレイに盛り付ける(語彙力・表現力)
こうして食べる人が喜ぶ料理ができるといった感じです
水族館の来館者は、小さい子供からお年寄りまでありとあらゆる年代の人が対象です。
それに合わせた言葉選び、伝え方、汲み取り方が求められられます。
ただ、最初は先輩のやり方を真似ていくことが多いので気負いすぎなくて大丈夫です。
数学・算数
ぶっちゃけた話、最低限の四則計算(足し算、引き算、掛け算、割り算)が出来れば問題ないです。
水族館の仕事ではこんな時に使います。
- 薬の濃度の計算
- エサの重量
- 人工海水の比重計算
- 入館者や売り上げの算出
など
小さい水族館だと入館者数の計算や売上計算もありますが、レジや電卓、パソコンのツールなどを使えば仕事には問題ありません。
管理人自身が苦手な分野ということもありますが、個人的に仕事で使う計算などはより正確で速い機械やソフトにやってもらってどんどん時間を効率化していくのが重要だと思っています。
空いた時間を飼育員にしかできない仕事に充てることが水族館の発展につながると考えるからです。
ここまで見ると「数学いらねーじゃん!」となりそうですが、そうではないと最近気づきました。
数学を学ぶ意義は計算力というより論理的思考力、つまりは問題解決能力を鍛える練習ということです。
この問題を解くにはどのような考え方・アプローチをもって考えればいいだろう?
得意不得意に関係なく、問題を解決するための練習として数学に取り組むと、長い将来を見てあなたの視野が大きく広がります。
論理的思考力ができる人はやりたいことが出来ていたり、活躍しているな~と個人的に感じます
問題解決能力が養われれば、飼育員の仕事のみならず水族館の運営といった経営ににも大きく貢献できると考え、書籍を読んだりして勉強中です
英語
英語は特にやった方が良いとよく言われた科目です。
他の飼育員の方に話を聞いても上がってくる科目でしょう。
しかし、管理人が務める小型水族館では使う機会が少ないのが現状です。
水族館で一般にどんな時に使うのかというと、こんな感じです。
- 外国人来館者への案内
- 研究などで英語論文を読む
- 海外研修に行く
- 発表会で使う場合がある
これは皆さんがどんな水族館に勤めるかによりけりです。
水族館によっては外国人があまり来ない立地の場合もありますし、海外研修などを含む本格的な研究をする場合は人材や資金にある程度余裕のある水族館でなければ難しいからです。
主観ですが、歴史の長い大型の水族館やある生き物に特化した水族館などでは研究が盛んにおこなわれている印象です。
逆に商業やレクリエーションに重きを置いている水族館や、資金力と人材に乏しい小型水族館(特に地方部)では研究に着手するのはなかなか難しいのが現状です。
ただ、生物の詳しい情報や、先行研究を調べるなどの情報収集の場合には英語があるととても役立ちます。
社会(地理)
管理人の高校では選択科目だったため地理についてになります。
仕事で活かすというより、学んでいてワクワクした教科でした。
地理では、
- 日本の気候や世界の気候の特性
- 気圧や海流の基礎的な知識
- フィヨルドや砂州、サンゴ礁などの様々な地形の知識
これらを学べたことで生物の多様性を形作る環境について学ぶことが出来ました。
生物を飼育する上では生息していた環境を理解することは欠かせません。
生物の環境を知る上で基礎知識のとっかかり(記憶のフック)を持てたことは飼育員の仕事のプラスになっていると思います。
選択しなかった日本史も展示生物の命名の元になったのが実は歴史の偉人だった、なんてこともあるので飼育員をする中で学ぶことが多々あります。
こちらはアツモリウオという魚です
平敦盛という実在した武将が来ていた赤い鎧にそっくりなことから名が付きました
この敦盛を討ちとった熊谷直実という武将からも名前をとったクマガイウオなんて魚も存在します
理科
言わずもがなですね。
観察力を養う
水族館で働くためには必要な知識、そんなことは耳タコです。
管理人は特に観察力を養うために役立つ教科だと考えています。
顕微鏡の使い方、生き物の体の構造、生き物がどう生きているのかなど…飼育員に本当に必要な「観察力」を高めることで飼育員の仕事、生き物の飼育するための力を身に着けることができます。
さらに言えば観察力とは、生き物が健康の状態・通常の状態とどのように違うのか気づくための力です。
魚は病気になっても、飼育員に言葉で伝えることができません。
病気のサインを見逃さないためにも観察力は大切です。
観察力を養えば、何が悪いのか?原因をどう見つけるか?どのように対処すればよいのか?といった大学で学ぶ専門的な知識(≒問題解決知識)を使いこなすことができます
今回紹介した5教科の他にも、
- 仕事の体力を支える体育や部活での運動
- 展示のレイアウトや小道具、イラストに役立つ美術や図画工作
- 初対面の人とも協力して仕事をまわす、委員会や学外活動
後から振り返ると「過去の経験がやくだったな~」と思うことは1度や2度ではありません。
大切なのは仕事への情熱を持つこと
つらつらと述べてきましたがこの話の本質はなにか、解説したいと思います。
結論この一言に収束します。
活かそうとする人は活かせるし、活かそうとしない人は活かせない
こんな顔しているあなたが想像できます。
高校生当時の管理人は仕事に活かすことだけを勉強したいと思っていましたが、役立つかどうかは自分の仕事の取り組み(情熱)次第だと気づきました。
結局、学校の勉強でが仕事の役に立つかどうかは、将来のあなたが仕事に活かそうと思えるかどうかなんです。
なのでめだかはこの質問で、仕事に情熱のあるかどうかを判断する要因の一つにしています
少なくともめだかの経験上、一生懸命に仕事に取り組んでいる人は、役立たないなんてことをまず口にしません
めだかの苦手科目も、めだかが活用しきれていないだけで他の飼育員なら活用できているということもあります。
そう考えると、水族館飼育員って自分次第で様々な事柄を仕事に活かすことができる自由度の高い仕事とも思いました。
具体的なアクションプラン
今の管理人が当時に戻れるならどう行動していくか紹介したいと思います
- 生物や化学を中心に得意科目をアウトプットをしながら学ぶ
- 飼育員の仕事を妄想して、学んだことを仕事に紐づけてみる
- 小テストで補修を受けない程度には苦手強化をがんばる
- 自分が想像できないことをやってみる
学校の授業は先生から受動的に聞くだけなのでテストが終われば学んだことをすぐ忘れてしまいます。
そこで教える(アウトプットする)ことでより理解を深め、自分の糧にするのが目的です。
友達に教えたり、SNSで投稿してみるのも十分に効果があります。
補修云々は、単純に時間がもったいないと思ったからです。
ほんとに当時は少しやればやる必要なかった補修が多かった…(戒め)
最後の自分の想像のできないことをやってみるですが、管理人は(今も若干そうですが)打算的というか、自分にメリットや保証がないと行動しない人間でした。
管理人ってどんな人?で書いているように、当時は親の飼育員の仕事を冷やかしたり軽んじる人間の影響で、自己肯定感が低く、過敏に人の目を気にする状態でした。
しかし、自分の想像の範囲で行動する限りは新しい発見や、気づきは得られません。
なので、もし戻れるなら打算や周りの目なんて気にしないで行動したいですね(笑)
実際に似たようなことは、今の自分に置き換えてやっています
学生時代を悔やむより、今をよりよくしようと少しづつ活動しています
一言一句覚えるのではなく記憶のフックをたくさん増やす
仕事で役立つ知識は役立つまで覚えていないといけないの?
そう思われる方もいるでしょう。
結論、一言一句覚える必要はありません。
イメージとしてはある日、学んだことの点と点同士がつながってアイディアや、自分の仕事の役に立つという感覚です。
一度学んだという記憶のフックがあると学びなおすのにとっつきやすくなりますし、一から学ぶより早く身に着けることができます。
自分の情報の引き出しをたくさん持つと、確率的にも仕事に役立てることが多くなります。
仕事での活躍で自他評価もあがることで結果、自己肯定感もあがり、自分の人生に幸せを感じることができると思っています。
これが今回の話の管理人が思う答えだと思います
今生きているあなただけが、これからどう行動するかを選ぶことができます
当時のめだかと同じ悩みを持つあなたに少しでも役に立てたのなら幸いです!
他にもこちらでで自分なりに飼育員になるために学んでほしいことをまとめているのでよかったら見てみてください!
本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
またのご来館をお待ちしております!
おまけ【学校と水族館の教育の違い】