こんにちは!当ブログの管理人で水族館飼育員のめだかです!
今日も水族館について学んでいきましょう!
【シリーズ連載】
ブログに多く寄せられる質問に飼育員である管理人が答えます
今回はブログをみて飼育員を目指す学生の皆さんなどから寄せられた質問の中で、
- 多くいただいた質問
- これは大切だなと思った質問
の管理人のめだかなりの回答を紹介していきます!
結構飼育員を目指す上で大切なことが詰まった質問・回答になっているので、飼育員を目指す方はぜひ参考にしてみてください!
たくさん寄せられた質問たちを今回は、以下の6つにまとめてみました。
- 大学選び
- 資格について
- 飼育員の適正について
- 就活について
- 仕事について
- 番外編(おまけ)
今回はシリーズ第4回ということで、大学選びについてのよくある質問を紹介・解説してきます。
前回に引き続き「よくある質問シリーズ就職編」に一問一答していきたいと思います!
今回の第7回で就職編は最後になります!
今後も質問があったら定期的に解説はしようと思いますのでよろしくお願いします!
では早速行きましょう!
面接ではどんなことを聞かれますか?
就職試験を左右すると言ってもいい面接ですが、今回面接でどんなことを聞かれるのかについて質問をいただきました。
何度も解説しているように水族館ごとに求める人材は違いますので、それにともない聞かれる内容は大なり小なりの違いがあります。
ですが、面接の本質的な役割の部分はあまり変わりません
今回は大まかな面接の流れと、どのような質問が多いのか紹介したいと思います!
面接の流れ
面接には大きく分けて3つの流れがあります。
1.面接序盤:アイスブレイクの質問(全体の1~2割の時間)
2.面接中盤:応募者を見極める質問(全体の5~7割の時間)
3.面接終盤:逆質問・事務連絡など(全体の2~3割の時間)
多少前後はありますが上記の目的に則した質問が、みなさんとの面接中に順番に出されます。
面接の流れを頭の中で整理できていると本番中も落ち着いて受け答えができます。
1.面接序盤
最初はどうしてもぎこちない雰囲気になりがちです。
緊張しすぎて本来伝えたいことを伝えられなかった…なんてことはよくある話です。
めだかも当時は酸欠を疑われるくらい緊張したものです
こんな状況だと採用側も志望者を見極めるなんてあったものではないですよね。
そこで、少しでもお互いが意思疎通を図るために緊張をほぐすための質問(アイスブレイク)が最初になるのがほとんどです。
- ここまでの道は迷いませんでしたか?
- どのようにしてお越しになりましたか?
- 今日は朝ごはんは何を食べてきましたか?
- 当館に来られるのは初めてですか?
- 簡単に自己紹介をお願いします
- 趣味や特技を教えてください
- 在籍している学校を選んだ理由を教えてください
- 水族館周辺の印象を教えてください
- 最近気になるニュースを教えてください
- 最近、感動したことを教えてください
あくまでみなさんの緊張をほぐすのが目的なので、変にかしこまらず純粋に会話のキャッチボールを楽しんでください
ただ面接官の中にはガチガチの状態でもお構いなく自己紹介させたり、2の質問をぶち込んでくる、良い面接の雰囲気を作るのが下手な人もいることは覚えておいてくださいね。
結構審査される側に立たされていると思うと緊張するものですが、逆に面接官を審査する立場だと思って面接に臨むと結構俯瞰して面接に臨めるのでおススメです。
こっちは緊張しているのにそんなしょっぱなから緊張を煽る質問ですか?
う~ん、減点!
※声に出さないようにだけ注意しましょう
アイスブレイクがある程度済んだらいよいよ本番、みなさんを見極めるための面接中盤に続きます。
2.面接中盤
過去のめだかやみなさんの苦手イメージはここに集約されているといっても過言ではありません。
この時間で水族館側はみなさんが水族館が求める人材に適しているのかを判断します。
想像しただけでブルってしまいますね
ただ、一つ勘違いしてほしくないのは面接で上手くいかず落ちたからと言って、水族館はみなさんに飼育員としての落第点を押したわけではないということです
たまたま今回はその水族館が求める人材ではなかっただけということですので、気持ちを切り替え次に活かしていきましょう!
この中盤の質問の本質は、次の質問に帰結します。
- 職場に適応できるかの人間性
- 給料に対する成果・将来性
- 求める人材との総合的な一致度
質問内容のバリエーションが豊富であっても、質問の本質だけはブレません。
どんなに難解な質問であっても、この3つから逆算して質問の意図を整理すれば、言葉に詰まって何も言えなかったということは少なくなると思います。
質問内容はきっかりこの3つに分かれているわけではなく3つがグラデーションで混ざっているイメージです。
➀職場で適応できるかの人間性を尋ねる質問
水族館で働く上での適性を確認します。
1)飼育者としての自負や知識、経験
2)サービス業従事者としての接客、意思伝達能力
3)会社員としての仕事への姿勢、向き合い方
など
- 飼育実習などの経験はありますか?
- 生き物を飼育したことはありますか?
- 本を読みますか?最近読んだ本を教えてください
- 休日は何をしますか?
- 友人や知人から、どんな人物だと言われますか?
- 人前で話すことに抵抗はありますか?
- 様々な方とコミュニケーションを取る上で、気を付けたいことは何ですか
- 学生時代にあなたが一番頑張ったことを教えてください
- 協力して何かを成し遂げたことはありますか?
- 大きなミスをしたことはありますか?またどのように対処しましたか?
- 健康面で不安なことはありますか。持病はありますか?
- 嫌な仕事ややりたくない仕事が回ってきたらどうしますか?
- 価値観の合わない同僚・上司・部下とはどのように接しますか?
など
➁給料に対する成果・将来性を尋ねる質問
通常業務とプラス@でみなさんがどう会社に貢献してくれるかを確認します。
めだかがこのブログで自分だけの強みを持ちましょう!と言っているのはここに関わってくるからです。
➁でどれだけ自分を周りと差別化できるかは大きなポイントになります。
相手に自分を雇うことでどのようなメリットがあるのかを具体的にイメージさせることを意識しましょう。
- ゼミでの活動内容と成果を教えてください
- 卒業研究はどんなことを研究しましたか?
- これまでの職歴の中で実績を残したことは何ですか?どのように実現しましたか?
- 履歴書に○○(資格の名前)とありますがなぜ取得されたのですか?
- 仕事で活かしたい経験やスキルなどはありますか?
- 今までで一生懸命に取り組んだことはなんですか?
- あなたを当館が採用する一番のメリットは何だと思いますか?
- あなたの強みは何ですか?それを当館の業務でどのように活かせますか?
- あなたにとって仕事とは何ですか?
- 水生生物の生態、魅力を伝えるために、具体的にどんなことをしたいですか
- 飼育員としてなにか目標はありますか?
- モチベーションを維持する方法を教えてください
- どのようなマネジメントで仕事のパフォーマンスが上がりますか?
- 前職ではどのようなことをされていましたか(中途の場合)
など
雇われるということは会社のブランド、設備、経験を用いて「自分の給料+会社」に利益を与えるということです
言われたことだけではなく、自分の能力を用いて会社にどのように貢献できるのかを考えましょう
仕事に対する考え方などは次回の「飼育員の仕事編」でも触れたいと思います
③求める人材との総合的な一致度を尋ねる質問
水族館の求める価値観とのすり合わせになります。
これには時の運も絡みますが、自分でも水族館の沿革、会社の理念、館長の人柄は把握しておきましょう。
小型水族館では特に運営の方向性は館長次第と言えますし、大型水族館ではどのような人物を館の重要ポストに就任させるのかというバッググラウンドを知る上で大切です
- なぜ当館で働きたいと思いましたか?
- なぜ水族館飼育員を目指していますか?
- 飼育員以外の部署へ移動になったらどうしますか?
- 飼育員にとって大切だと思うことはなんですか?
- 一番好きな水族館はどこですか?
- やってみたい業務はありますか?
- 飼育してみたい生き物はありますか?
- 説明会やアルバイト、インターンシップには参加しましたか?
- 当館の理念やこれまでの活動をどのようにお考えですか?
- どんなことに喜びを感じますか?
- 当館のいい点と改善点を教えてください
どんなに優秀でもその会社と向いている方向性が違うと、後々お互いに苦労することになります。
そうならないためにも働きたい水族館に当たりを付ける際、自分はどんな職場で働きたいのか具体的なイメージをもって調べるといいでしょう。
3.面接終盤
最期に確認事項と事務連絡のようなものがあります。
また、みなさんが主体的に水族館側(面接官)に質問をする機会が与えられるのもこの時間のことが多いです。
- 他の水族館を併願されていますか?
- もし飼育員になれなかったらどうしますか?
- 希望部署へ配属できない場合、どうしますか?
- 当館には宿直がありますが問題ないですか?
- 何か質問はありますか?
- 最後に聞いておきたいこと、伝えておきたいことはありますか?
- 最後に何か一言お願いします
おべっかも大切ですがしっかりとした自分が水族館飼育員として働くために聞いておきたいことを準備し、身になる回答をもらえる質問を意識してみてください。
また、慎重に答えを選ばないといけないのは意外に聞かれる他の水族館との併願についてです。
めだかの学生時代も何個か滑り止め内定をもらっていた同級生が実際に聞かれていました。
その学生は、募集要項に[他水族館、動物園の併願禁止]とあったにも関わらず採用試験を受けて内定をもらい、結果他に行きたい水族館の内定を受け、その水族館を蹴って自分の行きたい水族館に行ったのでした
まぁ、倫理や筋は通ってないですよね
自分が館長だったら採用するのにもたくさんのお金や労力がかかっているのに最後の最後でドタキャンされた日にはもう、、、笑
個人的にはそういった行為は学校の後輩の評価に悪影響を与える可能性もありますし、このせまい業界では名前が拡がる可能性も無きにしも非ずなのでどうなのかな?と思うのも正直なところです。
しかし、それだけ真剣に自分の価値観に合うより良い水族館を探す努力を怠らなかったと言えます。
そういう意味では信念をもって夢を追う姿を格好いいと思うし、尊敬もしています。
周りが言うからではなく自分はどうしたいのか?後悔のない選択をしてください。
面接のポイントは準備と伝え方そして笑顔
最後に面接で最低限おさえておきたいポイントを紹介して終わりたいと思います。
- 入念な準備
- 相手目線の伝え方
- とにもかくにも笑顔
➀入念な準備
何かで成果を出す為には本番までにいかに準備を重ねてきたかが大切です。
自分はどんな飼育員になりたくて、そのためにはどんな水族館で働きたいのか?
まずは自分の人生で何をしたいかという適切な目的とその手段をじっくり考えてみてください。
そこから目的を達成するための手段として目指す水族館のこと、大学での知識など自分に必要だと思う知識・経験を蓄え、準備を進めましょう!
今回の面接についても緊張しないための反復練習や、日頃から水族館について考え自分なりの意見を持てていると本番でも回答に困ることは少ないでしょう。
過去の記事にも参考になるものがあるのでぜひ見てみてください!
➁相手目線の伝え方
面接は流ちょうに、完璧に答えようとするのではなく「相手に伝わる伝え方」を意識してみましょう。
めだかも時々やってしまうのですが、完璧に答えようとつい長々と説明したり、相手の質問の意図を考えず自分の話したいことを優先させて回答のピントがずれていたりなどなど…。
こういった「自分を必要以上に良く見せようとする伝え方」をやめましょう。
大切なのは相手に伝わるかどうかで、自分の自尊心など二の次です。
緊張しても、スラスラ答えられなくてもいいんです。
- 面接官の目をまっすぐ見て
- 落ち着いて質問を聞いて
- 意図を考えてたどたどしくても笑顔で答える
上手くやろうと自分の内側だけに意識がいくことが無いようにしましょう!
また、どうしても自信を持てない方にはこちらの動画をぜひ見てみてください!
ボディランゲージが人を作る=普段の生活での姿勢がその人の自信や雰囲気を形作るという面白い内容です
めだかも普段や面接前にトイレで力強いポーズなどを決め自信をつけていました(結局最初は緊張しましたが)笑
③とにもかくにも笑顔
「緊張してんのに、んなことできるかい!」と思う方もいると思いますが、どんな絶望的な気分でも笑顔と明るい声色だけはやり遂げてください。
出典:ドラゴンボール 鳥山明/集英社
明るい自分を演じてください!
どんなにつらい状況でも笑顔と元気な声色を絶やさない人は実際にお客さんと接客する時も同じように(嘘でも)対応してくれそうと印象に残ります。
どんなにやばくても笑顔と、楽しそうな明るい声色、ゆっくりな口調を意識するだけで「こんな状況でこの子だけ違う…!」なんて思ってもらえればもうけものです。
実際にみなさんが飼育員として働いていた時と重ねてイメージさせることでよい印象を与えることができるわけです!
無理しているのが面接官にバレても高評価につながるやって損のないことだと思います。
その他の詳しい面接テクニックは、他のサイトやいろいろなyoutubeチャンネルにたくさん紹介されているので自分に合った方法を見つけてみてください!
以上で長かったよくある質問就職編は以上になります!
次回のよくある質問シリーズは仕事編、管理人めだかの仕事の考え方や取り組んでいることなど具体的な例を交えて解説していきますのでよろしくお願いします!
仕事編に入る前に「水生生物の搬入・搬出方法」についてまとめた記事を書きたいと思います。
管理人の得意分野でもある生物のパッキングや梱包、水合わせなどフィールドワークや生体の梱包・発送に役立つ知識を満載にお送りするのでよかったら見に来てくださいね
今回は以上です!
本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
またのご来館をお待ちしております!