こんにちは、めだかです
いつもブログを読んでいただきありがとうございます
今日も水族館について学んでいきましょう!
冬の水族館について
今回は冬の水族館事情のリアルを飼育員目線でつらつらと書いていきます
雑学だと思って肩の力を抜いて見てみてください
それではゆっくりしていってね~
冬期中の水族館のリアル
水族館が冬を迎えると次のようなことがおきます
【水族館の冬事情】
- お客さんが来なくなる
- 年末年始も普通に出勤
- イベントでてんてこ舞い
- 水にさわりたくない
- 雪かき作業が出てくる
- コストがかさむ
それぞれ見ていきましょう
お客さんが来なくなる
冬期の水族館の一番の特徴といえば、お客さんが少なくなります
これは水族館の業界全体で毎年起こっている風物詩のようなものです(笑)
春期、夏期の長期休暇中は多くの人でにぎわう水族館ですが、冬期に訪れるとゆっくり館内を楽しむことができます
人混みが嫌いな管理人のような人にはおすすめです
水族館通はあえて、夏をさけて冬を狙っていく人もいるようです
また、夏では見られない冬ならではの生き物が展示されていることもあるので結構おすすめです
水族館の入館者数についてはこちらで詳しく解説しています↓
入館者が減るなら飼育員は夏場より暇になるの?
相対的に接客する時間が減少するので時間ができるのは確かです
ですが、水族館飼育員はこの空いた時間は違うことに使って冬を過ごします
例えば、以下のようなことが挙げられますね
- 普段できないと箇所の清掃・次年度の新しい企画展を考える
- SNSなど情報発信を強化する
- 海棲哺乳類がいる館はコミュニケーションやトレーニングをする
- 飼育生物の観察時間を増やし、異常がないか入念に確認する
極端に暇になることはないですが、接客がない分夏よりは暇になるという印象です
考えれる時間を確保できる点では夏より冬の方が新しい展示を思いつきやすいかな?と個人的に思います
水族館は冬にお客さんが減る
飼育員は接客以外の仕事にも時間を活用する
年末年始も普通に出勤
生き物を管理している特性上、水族館では基本的に年末年始の休みがありません
水族館が開館していなくても飼育員は出勤しており、生き物の飼育や設備の維持に努めます
そのため、一般的な会社員と違い、12月末から正月の長期休暇はないものと考えてください
「仕事納め・仕事始め」?なにそれおいしいの?状態になります
イベントでてんてこ舞い
さきほどは「夏よりは暇になる」といいましたよね
引用:コマンド― マーク・L・レスター/20世紀フォックス
冬に入ってくるとイベント用の企画展の準備があるからです
〈イベントの一例〉
- ハロウィン(10/31)
- クリスマス(12/24)
- 正月(1/1~1/3)
- 節分(2/3)
- バレンタインデー・ホワイトデー(2/14、3/14)
水族館では全てにではないにせよ、季節の行事にのっとった展示も行います
各イベントの準備や業務が重なると冬でもてんてこまいになります
何かイベントを企画するときは早いと半年前から準備するということもあります
大変だけど、自分で手掛けた展示をお客さんが喜んでくれると充実感も格別です
水にさわりたくない
冬はシンプルに水が冷たいのでさわりたくないです
冬の海や川よりは水槽や水道の水温は高い場合が多いですが、長くさわっていると手が言うことをきかなくなります
冬期の飼育員は冷たさの痛みに日々、悶絶しながら生き物の飼育を行っています(笑)
乾燥も相まって手荒れがひどくなるので家でのケアなど必須です
雪かき作業が出てくる
雪国の水族館限定の話ですが、雪が積もったら雪かき作業が出てきます
そのままにしておくと、
- ひどい場合駐車できない
- 駐車場の白線が見えない
- 溶けた雪が凍り、スリップしやすくなる
安全面が脅かされるのでしっかりと除雪する必要があります
北海道の水族館はこれが原因で臨時休館なんてこともあります
コストがかさむ
本日めだかがお伝えしたいのが、冬の水族館のコストの話です
以前にも水族館にまつわるお金の話はちょくちょく話していました
水族館では以下のようなコストがかかります
- 電気代
- 人件費
- 水道代
- エサ代
- 生体の購入費
- 外部企業への委託費
水族館でかかるコストの大部分を占めるのが電気料金と人件費です
これらは水族館の規模が大きいほど膨らみます
小さな水族館でも月々の電気代は100万円を超える場合があります
これらは入館者数の有無に関わらず固定でかかるコストになります
つまり、冬期の水族館は収入が少ない一方で、大きいコストが発生し続ける運営状態ということです
管理人の見解
冬の水族館の状況から水族館のお金事情を見ていると、現在の水族館の現状が見えてきます
初期投資が高く、商業化に傾かなければ維持が難しい運営状況
- 水族館を建てる場合は多くの資金が必要
- 入館者の有無に関わらず維持費がかかる
- 入館者数は年々減少
- 冬には入館者が減少→入館者を増やす企画が必要
- 生き物を管理する専門的な知識が必須
- 来館者を呼び込むためのマーケティング戦略必須
水族館は飲食店などのお店と違い、個人が一から始めようとするのはすごく難しい業種です
このような資金面を考えると公的機関(県や市など自治体)か資金のある民間企業が挙げられます
近年の新設水族館の運営を見てみると、以下のようになります
2020年4月開館:四国水族館(運営:株式会社 四国水族館開発)
2020年5月開館:DMMかりゆし水族館(運営:株式会社DMM RESORTS)
2020年7月開館:川崎水族館(運営:株式会社アクア・ライブ・インベストメント )
2021年10月開館:神戸ポートミュージアム atoa(運営:株式会社アクアメント)
すべての水族館で民間企業が設置または運営に関わっていることが分かります
また、近年の民間企業主体の水族館は映像や照明技術を駆使したおしゃれな展示が印象的です
来館者を呼び込むための民間企業のノウハウが詰め込まれた水族館になっていると思います
気軽に出かけられるようになったらぜひとも足を運んでみたいものです!
新しいことを取り入れるということはとても良いことで、そうした水族館が増えるべきだと管理人は考えています
水族館の本来の役割というものを見つめ返しながら、運営できる状態を維持することが重要です
バランスをどのように保っていくのか?
経営者はもちろん、展示を担う飼育員個人としても考え続けなければいけないと思いました
今回はここまでです
最後までご覧いただきありがとうございました!
またのご来館お待ちしております